「じぶんたちらしいものにしたい。」
ふたりともその気持ちがとても強かった雅之さんと周子さん。
家族と友人を分けて…とふたりの中で方向性は決まっていたものの
なにをどう進めたらいいのか?と手探り状態の時にわたしと会い、意気投合!
(・・・したと、わたしは勝手におもっています!笑)
夏と秋の2部制で結婚式をお手伝いさせていただくことが決まりました。
ただ、ダイビングが共通の趣味で、沖縄が大好き。
そして屈託のないパッと咲いたような笑顔が魅力的なふたり。
「ふたりには絶対に夏の太陽の下での結婚式が似合う!」
そうおもい、すこしタイトなスケジュールになることを覚悟で
2度とも夏に行うことを提案させていただきました。
お返事は、「準備が間に合うなら、わたしたちは夏にしたいです!」
夏が終わり2度の結婚式を振り返った時、
あのとき夏をおすすめして本当によかった、と
心からそう思えるほど とっても素敵な夏の結婚式となりました。
まずは、第一部となる、7月の結婚式からご紹介します。
ご家族との結婚式は夕方から。
なので朝からお昼にかけての空き時間を利用して
周子さん念願の、和装での前撮りを行いました。
これだけでもイレギュラーなのですが、
変わったことが大好きなふたりにはさらに面白いことをご提案。
なんと前撮りの最中に長崎市役所へ行き、婚姻届を提出したんです!
夫婦になったその瞬間を写真に残せるってとても素敵なこと。
ふたりの笑顔を見て、ご提案してよかったなぁと実感しました。
長崎らしさ溢れる丸山町にある
ロアジス坂本というフレンチレストラン。
「とにかく食事には妥協したくない!」というふたりも
すぐに気に入り、会場はここに決まりました。
まずはご家族に承認を得る、人前挙式。
かわいい甥っ子くんたちにも協力してもらい
少しだけ緊張しながらも、けじめとしてしっかりと誓いを立てました。
お食事会ではとにかくお料理にこだわったふたり。
何度も打ち合わせを重ねて「長崎らしさ」を重視しました。
くじらやからすみなど、
普段はフレンチに使わないような食材も取り入れていただき
この結婚式でしか食べられない特別なメニューが完成。
会場は周子さんの好きなカラフルなドライフラワーや
自宅から持ち寄ったファニーな雑貨たちで飾り付けました。
ふたりの住む町や、ふたりのことを知ってもらう工夫です。
手作りの思い出ムービーの上映、
家族からふたりのことを紹介してもらったり
ふたりが家族ひとりひとりのことを紹介したり。
家族だけだからこそ
ひとりひとりとしっかりと関わり
こんなときじゃないと伝えきれない感謝を伝えました。
なんて素敵なお母さんなんだろう、
お姉さんはその時そんな素敵なことを言ってくれたんだね、
なんだかんだ言って妹大好きなお兄さんだなぁ!
・・・スタッフであるわたしまで そんな風に
ひとりひとりのことをはっきりと思い出せるほど
みんなで笑って、みんなで少し泣いてしまう温かい時間でした。
そんな穏やかな時間に続き
こんどはにぎやかな時間、ウエディングケーキ入刀!
なんとウエディングケーキとクッキーは周子さんの手作りなんです♡
子どもたちが退屈しないようにとアイシングクッキーを準備し
それらを子どもたちにデコレーションしてもらいました。
クッキーのモデルはふたりが飼っている3匹のねこちゃんたち。
ケーキひとつとってもふたりらしさがいっぱいです。
最後はご家族みんなでキャンドルリレー。
レストランの中がキャンドルの灯りだけになったとき
その美しさに みんなが小さく歓声をあげたことをよく覚えています。
「小さなころのお誕生日を思い出してください。」
吹き消す前にそう声をかけさせていただきました。
親は、成長する我が子の幸せを願って
子どもは、生んでくれた感謝の気持ちを込めて
キャンドルの灯りを吹き消し、その思いを封じ込めた日。
結婚式でも同じです。
親御さんは、巣立っていく我が子の幸せを願って
ふたりは、ここまで育ててくれた家族への感謝の気持ちを込めて
その想いを封じ込めるために、そっと吹き消していただきました。
パーティの途中。
雅之さんのお父さんが周子さんに
「よろしくね、がんばってね」と握手を求め、
周子さんはうれしさでおもわず泣いてしまいました。
その指には、雅之さんのお母さんから譲り受けた立派な指輪が。
この瞬間、このちいさなレストランの中で
おふたりとそのご家族が 本当に家族になったような気がしました。
感情豊かでまっすぐなふたりだけど
きっと家族には素直になるのが苦手だったふたり。
そんなふたりが、家族としっかりと向き合った時間でした。
最後のご挨拶では、雅之さんが
わたしやスタッフたち、そしてレストランのこと。
関わったチームみんなのことをご家族に紹介してくれて
まるでみんながもう家族みたいに、一緒に泣いていました。
とてもいい夜でした。
半年たった今でも、あの夜の高揚感を覚えています。
そしておふたりの結婚式は、8月の第2部へと続きます。
▼PARTY DATA▼
STYLE:着席 食事会
FOOD:フレンチフルコース
GUEST:家族 20名
LOCATION:長崎市内 レストラン