結婚式が結びとなった数年後。
お子さまが誕生したお客さまが「今坂さん、子どもを抱っこしてください」と会いにきてくださることがあります。
赤ちゃんの温かみが本当に愛しくて、かわいくて、、、
おもわずぎゅっと抱きしめ、すこししっとりした頭に頬擦りをしてしまいます。
「会わせてくれてありがとう」と、わたしは本当に本当にうれしい気持ちでいっぱいになります。
新郎新婦さまは、そんなわたしの様子を、わたし以上に嬉しそうな顔で写真に撮るんです。
実はこれ、いつも、すっごく不思議でした。
抱っこさせてもらえるわたしが幸せな気持ちなのは当たりまえだけど、なんで、パパとママもそんなに嬉しそうなんだろ?って。
それを…
猫と暮らし始めて分かったんです。
(また猫か!というのは置いておいて。)
友人が自宅に遊びにきてくれた時。
猫をかわいいねぇと褒めながら撫でたり、猫にちゅーるをあげてかわいがってくれます。
そのたびに「よかったねぇ、うれしいねぇ」と、胸がぎゅーーーっとなります。
愛しい我が子が、だれかに愛情をもらっている様子を見ると、すごく嬉しくて幸せな気持ちになるんですね。
猫と暮らしはじめて、そんな感情を、初めて知りました。
そして最近おもうんです。
この最上級の時間が、もしかしたら結婚式なのかもしれないな、と。
愛しい我が子が、人に愛される子に育ったこと。
そして、まっすぐに人を愛することができる人に育ったこと。
それをおひろめし、まわりにいる皆さまに「素敵だね」「おめでとう」と祝福され、ちやほやされる様子を見ることができる1日。
我が子を大切におもうご家族にとって、これ以上に幸せな気持ちになる日はないんじゃないかな、って。
今これを書きながらふとおもいだしました。
以前担当したお客さまのお母様から、結婚式の日の夜、インスタのDMで「今までの人生でいちばん幸せな日でした」そうお礼の言葉が届いたんです。
とっても嬉しい言葉だったけど…
なんだか不思議な気持ちになったんです。
そのお母様にも当たり前だけど人生があって、じぶん自身の嬉しいことや幸せなことは、これまでいっぱいあったはずなんです。
なのに、娘さんの結婚式がいちばん幸せな日だったの?と。
だけど、その言葉の意味が、今、少しだけわかるようになりました。
でもきっと当たり前だけど、わたしが猫で感じている喜びの、何百倍も大きな喜びなんでしょうね。
人生かけて、何十年と育ててきてるんですもんね。
そんな親御さまの気持ちに応えるべく、今日もまだまだ「先の結婚式に向けてできることはなんだろう?」そう考え続ける夜です。