きょうも以前いただいたブログテーマから。
「好きな映画を教えてほしい」というものなのだけど、真剣に考えたらこれってすごく難しい質問でした!
いちばん映画を観ていたのは大学生のころ。
その頃に観ていたのは主に邦画やミニシアター系など、ちょっとだけ陰鬱なものが多かった気がします。
その映画を「おもしろい」とおもって観ていたというよりは、まだまだ繊細で、現実と空想を自由に行ったり来たりできていたあの頃の感性にぴったり当てはまっていたというか。
大人になって現実にいる時間の方が長くなってしまった今、あの頃観ていた映画を、同じような気持ちで観るのは少しだけ難しいけれど…「あのときあの映画を観ておいてよかった」とはおもうんです。
でもやっぱり「好きな映画」というにはしっくりこない。
というわけで前置きが長くなっちゃいましたが。
「好きな映画」としてひとくくりにして書くことが難しそうなので、そのときの気分でいろんな映画を書いていこうとおもいます!
じぶんの備忘録も兼ねて。
第一回めは明るい映画から!
ミッドナイト・イン・パリ(2012年)
軽やかなストーリー展開なので、作業中のBGM代わりにいちばん繰り返し観ている映画です。
パリの街並みはもちろん昔の車やファッションを眺めているだけでも楽しいし、映画の中でサロンに集う芸術家や作家の再現度も高くて、わたしのときめき要素がぎゅっと詰まっています。
失われたものへのノスタルジーってきっと誰にも共通の感情だとおもうし、わかりやすいロマンティック・コメディなので、ものすごーく観やすいとおもう。
(同じくパリが舞台の「アメリ」は、世界観はキュートだけどストーリー展開に入り込めないひとも多いとおもうので。)
この映画の好きなポイントは、ヒロインのひとりアドリアナが着る「フラッパードレス」!これぞまさに1920年代!
ココ・シャネルの登場によってコルセットから解放された女性が、自由の象徴として着るようになったといわれているローウエストのドレスです。
ニーナのウェディングドレスにも1着だけあるんだけど、日本人には着こなすのがかなり難しい…。
あとこれは映画には関係ないのだけど、この映画にも出てくる画家ゴーギャンの人生が個人的にとても興味深くて。
で、ゴーギャンがモデルになった小説「月と六ペンス」。
同じ名前の喫茶店が京都にあるのだけど、いつか行ってみたいとおもっています。
あと…と、この映画から派生して話せることあと30個くらいありそうなのでこのへんでストップ。
それくらい胸がときめく色んな要素が詰まっている映画です。
この映画からヒントをもらって「ベル・エポック(良き時代)」を合言葉にした結婚式もあるくらい。
あの頃はよかった…と過去に想いを馳せるのではなく、いつだって今このときがふたりにとってベル・エポックであるように…とね。